飛べないキアゲハは7日間、飲まず食わずで生きました。雨の日には羽根がぐしょりと濡れて無残でした。囲って砂糖水やハイビスカスの花でも与えてみようかとも思いましたが、ストレスを与えるだけかもしれず、結局は自然に任せました。
後半は、小さな植木鉢(台風で真っ二つに割れた)の中に身を隠し、ここから出ることなく息絶えました。毎朝屋上に出るたびに足元にいないかドキドキせずに済みましたが、鉢をのぞき込むのもまたドキドキしました。
発見したときにふっくらハリのあったお腹は、さいごは細くしぼんでいました。ひと晩放置したら、ナメクジが這った跡があり、さらによく見るとお腹が破られて卵が産みつけられていました。
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